UK — The Register
EUのプライバシー擁護団体、米データアノテーション企業が契約労働者を監視していると非難
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EU のプライバシー団体 noyb が、米国のデータ注釈会社 Scale AI を訴えました。同社が Outlier という仕事場で働く委託スタッフを勝手に追跡していると主張しています。
何が起きたのか
プライバシー団体 noyb は、4 つの EU 加盟国で計 5 件の苦情を申し立てました。相手は Scale AI です。Scale AI は、AI 向けのデータに印をつける仕事を Outlier というプラットフォームで行っています。noyb は、この会社が働く人たちの行動を追跡していると訴えています。追跡は EU のデータ保護ルール GDPR に違反する、というのが主な主張です。
主な数字と事実
- 苦情は 5 件で、フランス、イタリア、オランダ、オーストリアの 4 か国に出されました。
- Outlier の作業員は、AI の回答を評価したり、データにラベルを付けたりします。
- 本人確認は Persona という会社が行い、生体情報(顔の情報など)や IP アドレス、位置情報などを集めたとされています。
- noyb は、データが LinkedIn、TikTok、Facebook などに数秒おきに送られることがあると主張しています。
前提となる話
Outlier の作業は、ほとんどがネット上で、家などから遠隔で行われます。そのため、会社は本人確認と作業の監視を強めやすい状況にあります。GDPR は 2018 年に施行された EU のデータ保護ルールです。会社は必要な情報だけを集め、正当な理由が必要だと定めています。
なぜ大事なのか
働く人の行動を細かく追うことは、EU では普通の雇用では許されないと専門家は指摘しています。仕事のための監視が、仕事と関係ない行動にまで広がっている点も問題です。もし苦情が認められれば、AI 業界で働く委託スタッフの扱い方に大きな影響が出るかもしれません。
今後の注目点
- 各国のデータ保護当局が、苦情をどう扱うか。
- Scale AI や Persona が、どのように反論するか。
- Outlier の作業員のデータ収集方法が変わるかどうか。
用語解説
- Scale AI
- AI 開発に使うデータに印をつける仕事を、企業向けに行う米国の会社です。
- Outlier
- Scale AI が運営する、委託スタッフが AI 用データを作るためのプラットフォームです。
- noyb
- オーストリアを拠点にする、プライバシー権を守ることを目的とした団体です。
- GDPR
- EU の個人データ保護ルールです。2018 年に施行されました。
- Persona
- 本人確認のサービスを提供する会社です。顔の情報などを扱います。
- データ注釈
- AI が学べるように、データに意味のラベルや評価を付ける作業のことです。