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テクノロジー分野以外ではAIの成果は見られない
AI初登場 502ポイントコメント505件
AI(人工知能)は、テック企業では利益を生んでいるものの、それ以外の大企業ではまだ売上や利益の増加につながっていない、という分析記事です。アポロ社のチーフエコノミスト、トルステン・スロック氏が書きました。
何が起きたのか
AIへの大規模な投資が続いていますが、テック分野以外の米国企業では、まだ金銭的な成果が見えていません。記事によると、テック大手7社(Mag 7)では従業員1人あたりの売上と利益率が上がっています。一方、残りのS&P 493(S&P 500からMag 7を除いた493社)では、どちらも横ばいです。大企業の多くは、AIで使う「トークン」(AIが文章を処理するときの単位)の費用を、成長のための投資ではなく、利益を削る負担と見始めています。
主な数字と事実
- Mag 7では従業員1人あたりの売上と利益率が上昇
- S&P 493では売上も利益率も横ばい
- 生産性の伸びにも、AIによる押し上げはまだ見られない
- VC(ベンチャーキャピタル)の支援を受けた新興企業は、トークンへの支出を増やしている
- 記事の図は2019年第4四半期の物価水準に合わせて調整されている
背景を知る
AIには「エージェント型AI」と呼ばれる、自分で作業を進めるタイプもあります。今はそれが一部の企業や分野に限られています。そのため、経済全体へのAIの影響もまだ小さい、と筆者は見ています。さらに、高性能なAIモデルは、やがて誰でも手に入る「日用品」になっていく可能性があります。
なぜ重要なのか
筆者は、AIの成否はS&P 493の企業で決まると述べています。AIは計算は得意ですが、ビジネスの判断には、状況、信頼、文化、暗黙のルール、倫理などが関わります。AIにはそれらを本当に理解することが難しいため、安く手に入る知能を売上と利益の増加につなげるのは、思ったより難しいと考えられます。
今後注目すべき点
- S&P 493の売上と利益率が、今後上がり始めるかどうか
- AIによる生産性の伸びが、統計に現れてくるかどうか
- AIモデルが安い日用品になったあとも、大企業が成果を出せるかどうか
用語解説
- Mag 7
- 米国のテック大手7社のこと。記事では、AIの利益をいち早く得ている企業群を指す。
- S&P 493
- S&P 500に入る企業のうち、Mag 7を除いた493社のこと。
- トークン
- AIが文章を読んだり書いたりするときに扱う小さな単位。使った量で費用がかかる。
- エージェント型AI
- 人の指示をもとに、複数の作業を自分で進められるAIのこと。
- VC(ベンチャーキャピタル)
- 成長が期待される新しい会社に投資する会社や仕組みのこと。