US — The Verge
OpenAI、科学分野で3つの大きな発見と学術界との新たな協業方法を発表
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OpenAI は、数学・計算機科学・物理学で「大きな発見」を三つ発表しました。今回は外部の専門家に結果の確認と説明を任せる、新しいやり方も取り入れています。
何が起きたのか
OpenAI は、数学の未解決問題に関する AI の成果を大量に公開してから一か月たたないうちに、新たに三つの発見を発表しました。今回の大きな違いは、コンピュータ科学と物理学の結果を、「シェパード(導き手)」と呼ばれる外部の専門家が見守る形にしたことです。数学については、研究者が自分で説明をつくれるように、AI の出力をそのまま公開しました。
主な発表内容
- 数学:ユークリッド空間の波動方程式の「局所平滑化」を証明。Kakeya 予想などにも関係するとしています。
- 計算機科学:「指数時間仮説(ETH)」は偽だと主張。この仮説は長く正しいと考えられてきました。
- 物理学:四次元で「量子色力学(QCD)」などを含む量子場理論の存在を厳密に示したとしています。物理学の情報は、まだ全部は公開されていません。
- 計算機科学の検証は、Russell Impagliazzo さん、Ramamohan Paturi さん、Ryan Williams さんらのグループが行います。
なぜ議論になっているのか
AI が数学の難しい問題を解くことが増えていますが、その結果を誰がどう確かめるかが課題になっています。OpenAI の数学アドバイザー団体は、特定の人に先に結果を渡す方法はすすめられないと述べました。先に受け取れる人が有利になり、評判を借りる形になりやすく、選ばれる研究が偏るおそれがあるからです。代わりに、学術のリポジトリに公開し、Lean という証明チェック用の言語で形式化した証明を添えることをすすめています。
なぜ重要なのか
AI が本当に新しい科学の発見をできるのかは、大きな関心事です。しかし、結果が正しいかどうかは、多くの専門家が時間をかけて確かめて初めて分かります。今回の発表は、AI の成果をどう公開し、どう検証し、どんなルールで共有するかを決める大切なきっかけになります。
今後注目したいこと
- 計算機科学の検証グループが、ETH は本当に偽だと認めるかどうか。
- 物理学の証明が全部公開されたとき、専門家がどう評価するか。
- 早く結果を受け取れる仕組みや利害の衝突について、研究界がどんなルールを決めるか。
用語解説
- OpenAI
- AI の研究と開発を行う会社で、ChatGPT などを作っています。
- Lean
- 数学の証明が正しいかをコンピュータで確かめるための言語です。