UK — The Register
広く使われるOT向けプログラミングツールの最高深刻度の脆弱性、Linuxマルウェア配布に悪用
セキュリティ2分で読めます
悪意のある人たちが、工場などで使われる「Node-RED」というツールの最も深刻な弱点を悪用し、Linux向けのボットを送り込んでいます。このツールは工場の制御システムで広く使われています。
何が起きたのか
攻撃者は、Node-REDというプログラミングツールの弱点を使っています。この弱点を使うと、ログインなしで機器の中のコマンドを動かせます。攻撃者は「フロー」と呼ばれる作業手順を送り込み、Linux向けのボット(遠隔操作されるプログラム)をダウンロードして動かしていました。セキュリティ会社VulnCheckが2026年11月2日に報告しました。
数字で見る主な事実
- 弱点の番号はCVE-2026-58115で、危険度は最高の10点満点です。
- 2026年10月30日に、同社のおとり装置(キャナリー)がこの攻撃を検知しました。
- 10月30日から11月1日までの間に、同じ弱点を狙った攻撃が16回ありました。
- 同社のおとり網全体では、8種類の弱点に対する125件のアクセスが記録されました。
- 攻撃元は1つのIPアドレスで、ブラジルにあるとされています。
もう少し詳しく
Node-REDは、機器同士の作業の流れを自動化するための道具です。シーメンスの一部の製品にも組み込まれています。工場や水道などの制御に使われる機器(OT・ICS)は、本来はインターネットから隔離されているべきです。しかし、インターネットに接続されたままの機器も多く、攻撃者はそこを狙っています。
なぜ大切なのか
この攻撃は、コンピューターの中の情報だけでなく、現実の設備を止めたり壊したりするおそれがあります。ヨーロッパの冷蔵設備への攻撃や、米国の水道システムへの攻撃も報告されています。工場や公共の設備を使う人にとって、機器をインターネットから守ることは重要です。
今後注目すべき点
- 攻撃で送り込まれたボットが、実際に何をするのかはまだ分かっていません。
- 別のサーバー(85.215.73[.]250)からも悪いファイルが配られていて、調査が続いています。
- 機器の持ち主が、修正プログラムをどれだけ早く入れるかが注目されます。
用語解説
- Node-RED
- 機器やサービスの動きを、部品をつなぐ形で組み立てて自動化するツールです。
- CVE-2026-58115
- この弱点に付けられた共通の番号です。同じ弱点を世界中で同じ名前で呼べるようにしています。
- VulnCheck
- セキュリティの弱点を調べて、攻撃の情報を発表する会社です。
- ボット
- 持ち主に知らせず、遠くから操作できるようにされたコンピューターのプログラムのことです。