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はしごを登りバランスを取る——一度の学習で完了したヒューマノイドロボット
ロボティクス2分で読めます
チューリッヒ工科大学などの研究チームが、人型ロボットがはしごを登ったり、障害物を越えたり、転倒後に起き上がったりできる学習システムを開発しました。ロボットは決まった動きをなぞるのではなく、手や足をどこにつけるかを自分で決めます。
何が起きたのか
研究チームは、Unitree社の人型ロボット「G1」でこの方法を試しました。まず、手・足・その他の体の部分を地面や物のどこにつけるかを決めます。その後、別の制御部分が関節を動かして、その場所に体を届けます。実際の実験では、はしごや階段を登り、飛び石を渡り、狭い場所を這って進み、障害物を跳び越え、倒れた後に立ち上がることができました。
主な数字
- 体の9か所(両手、両ひじ、両ひざ、両足、腰)の接触を計画します
- ライダー(レーザーで周囲を測るセンサー)が約2万点のデータを集め、約30ミリ秒で処理します
- 周囲のスキャンは1秒に10回(10Hz)更新されます
- 8種類の障害物コースでのシミュレーション実験では、成功率は92.5%でした。比較対象の方法「MGMT」は58.8%でした
- 動作にはNVIDIA Jetson Orin NXというコンピュータを使います
これまでのロボットとの違い
多くのロボットは、決まった動きの台本に従って動きます。今回の方法では、注意を向ける部分を選べるAIのニューラルネットワークを使います。このAIは、地形、関節の位置と速さ、体の向き、利用者が設定したゴールを見ます。試行錯誤で学ぶ強化学習と、お手本の動きをまねる動作模倣も組み合わせています。
なぜ大切なのか
障害物や地形の種類ごとに、別々に学習し直す必要がありません。新しい周囲の環境にも、接触する場所を合わせて変えられます。これは、がれきや段差などで散らかった、でこぼこの場所で働くロボットに役立つかもしれません。ただし、これはシミュレーションの成績です。現実世界で同じ成功率が出たとは、記事ではまだ示されていません。つまり、完成品ではなく初期の一歩です。
今後注目すべき点
- 現実世界の試験でも、シミュレーションと同じ成功率が出るかどうか
- Unitree社のG1以外のロボットでも、うまく動くかどうか
- 小さな搭載コンピュータでも、日常の場面で十分な速さで動けるかどうか
用語解説
- Unitree
- 中国のロボット会社です。人型ロボット「G1」を作っています。
- NVIDIA Jetson Orin NX
- ロボットなどに組み込める、小型で高性能なコンピュータです。
- 強化学習
- ロボットが試行錯誤で失敗と成功から学ぶ学習方法です。
- MGMT
- 今回の方法と比べるために使われた、別のロボット制御の方法です。