KR — ZDNet Korea
火災現場、インフラなしで位置把握を実証…国防への適用も
デバイス2分で読めます
韓国の企業シタス(Sitas)が、建物の中で消防士の位置を見つける新しい方法を試しました。GPSや事前の設備がなくても使える点が特徴で、今後は軍事分野への応用を目指しています。
何が起きたのか
韓国の企業Sitasのイ・ギュヨン氏が、清州(チョンジュ)で開かれた学会で新しい測位(位置を求める技術)システムを説明しました。GPSなどの電波が弱い、または届かない場所でも使えます。火災現場ではすでにテストを行い、今後は防衛分野にも広げる計画です。この方法は「インフラ不要の測位」と呼ばれ、建物にあらかじめ機器を置く必要がありません。
数字と主な事実
- GPSは約30年前から位置の追跡に使われている
- 火災現場のテストでは、建物の中で消防隊と一緒に行われた
- メッシュネットワーク(機器同士が次々に信号を中継する仕組み)は、LTEやWi-Fiが切れても使える
- 研究者は電波地図の技術に16年間取り組んできた
仕組みをやさしく説明すると
各機器が自分の位置を自分で計算します。人の歩数、歩く向き、気圧(高さがわかる値)を使います。通信基地局やWi-Fi、オンライン地図は使いません。GPSやモーションセンサー、光センサーが使える場合は、それも加えます。AIがこれらのデータをまとめ、火災現場の間取り図から扉、階段、エレベーターを見つけて誤差を直します。通常の通信が使えなくなったときは、機器から機器へ信号を渡すメッシュネットワークで、指揮官が全員の位置を確認できます。
なぜ大切なのか
消防士や兵士は、建物の中や地下など、GPSが使えない場所で活動することが多くあります。全員の位置がわかれば、命を救えるかもしれません。発表者は、軍事で成功するには信頼できる位置データと、国家安全保障に関する明確なルールが必要だと述べました。地図のデータは技術の問題だけでなく、安全保障の問題でもあるという指摘です。
今後の注目点
- 消防と軍による共同試験が行われるか
- 韓国が位置機器とデータの独自の基準を作るか
- 軍の試験プロジェクトや、民間と軍の技術協力の結果
- 研究の信頼性、国家安全保障の定義、研究の完了といった懸念にどう対応するか
用語解説
- Sitas
- 位置を求める技術を開発している韓国の企業。
- GPS
- 人工衛星の電波を使って、地上の位置を調べる仕組み。
- メッシュネットワーク
- 機器同士が信号を次々に中継して、通信を広げる仕組み。
- LTE
- スマートフォンなどで使われる高速の携帯電話通信の規格。
- Wi-Fi
- 建物の中などで、機器をインターネットにつなぐ無線通信の仕組み。
- インフラ不要の測位
- 建物に機器を前もって設置せず、機器だけで位置を求める方法。