UK — The Register
DNSを量子復号攻撃から守る取り組みが加速している
セキュリティ1分で読めます
インターネットの住所録であるDNSを、将来の量子コンピュータによる解読から守るための準備が急がれている、という話です。ICANNの技術責任者が、その時期は思ったより近いと語りました。
何が起きたのか
ICANN(インターネットの名前や番号を管理する組織)の最高技術責任者ジョン・クレインさんは、DNSを量子コンピュータから守る作業を早める必要があると話しました。DNSSECという安全対策は、今の暗号では将来破られるおそれがあります。
数字で見るポイント
- クレインさんは、量子コンピュータが「10年の終わりごろ」に登場するという予測があると述べました。
- 以前は「10年以内に準備が必要」と考えていたが、今は「3年か5年かもしれず、10年はないだろう」と言っています。
- DNSを守るための作業には、数年はかかると見込まれています。
もう少し詳しく
DNSは、ウェブサイトの名前を番号に変えるインターネットの仕組みです。DNSSECは、その情報が本物かどうかを確かめる仕組みです。暗号の鍵を長くすれば安全性は上がりますが、データが大きくなり、通信が1回の小さな通信(UDP)から、複数の通信(TCP)に変わる必要があります。これには時間がかかります。また、インターネットの地域ごとの番号を管理する組織(RIR)のルールを定めた文書ICP-2も、改訂が進んでいます。
なぜ大事なのか
DNSはインターネット全体の土台です。もし偽の情報が混ざれば、利用者は偽のサイトに導かれてしまいます。量子コンピュータの実用化が近づく中で、早めに備えることが世界中の安全を守ることにつながります。
今後注目すべき点
- UDPからTCPへの移行が、どのくらい早く進むか。
- 量子に強い新しい暗号方式が、実際に使われ始めるか。
- ICP-2の最終版が公開され、RIRの運営ルールがどう変わるか。
用語解説
- ICANN
- インターネットの名前や番号のルールを管理する国際組織。
- DNS
- ウェブサイトの名前を、コンピュータが使う番号に変換する仕組み。
- DNSSEC
- DNSの情報が偽物でないかを確かめるための安全対策。
- RIR
- 地域ごとにIPアドレスなどの番号を配って管理する組織。
- ICP-2
- RIRの作り方や運営のルールを定めた文書。
- 量子コンピュータ
- 量子の性質を使い、従来のコンピュータより特定の計算を速く行える機械。