UK — The Register
シンガポールの研究者、布地にGUIを織り込む――洗濯機で洗えるのも特徴
デバイス1分で読めます
シンガポールの研究者たちが、衣服に組み込める電子繊維を開発しました。袖の布を触るだけで機器を操作できる、新しい画面のような仕組みです。洗濯機で洗えるとも報告されています。
何が起きたのか
シンガポールの研究チームが、電子回路を含んだ「電子繊維」を作りました。この繊維を布に織り込むと、服そのものが画面や操作ボタンの役目を果たせるといいます。研究は科学誌『Nature』に掲載されました。研究チームは、ポケットからスマートフォンを取り出す手間をなくせると説明しています。
数字で見る主な内容
- 繊維は1ミリメートルほどの太さで、長さ10メートルまで作れるとされています。
- 電子部品のチップは数千個、細い銅線につなげられています。
- 布は、やさしい洗濯を50回と、1,000回の曲げ伸ばしに耐えたと報告されています。
- マイク、スピーカー、温度センサー、光センサーも組み込めました。
なぜこの研究が注目されるのか
これまでの電子機器は、硬い板のような画面が中心でした。今回の研究は、画面そのものを柔らかい布に近づける試みです。研究を率いたのは、シンガポール国立大学の研究エンジニア、フー・ヘン氏です。ただし、研究者自身も、今の試作品はまだ簡単な機能しかないと認めています。
なぜ大切なのか
服が情報を表示したり、音や温度を感じたりできれば、身につけるコンピューターの形が大きく変わるかもしれません。研究者は、織ったり編んだりする既存の工場の方法に合えば、さまざまな形や大きさの電子布を作れると考えています。画面が平らな板から布へ広がる、大きな一歩といえます。
今後の課題
- 今の試作品は、制御用の回路を別につないでおり、電池も外付けです。
- 回路を服の中にもっと自然に組み込む研究が必要です。
- 既存の織り機や編み機で大量に作れるかどうかが、実用化の鍵になります。
用語解説
- Nature
- 世界的に有名な科学の専門誌です。研究結果が査読(専門家による確認)を経て掲載されます。