US — Ars Technica
ハッカーがiOSとAndroidの脆弱性を悪用しスマートフォンに感染
セキュリティ2分で読めます
ロシアの情報機関とつながりがあると見られるハッカーが、以前に修正済みの iPhone と Android の欠陥を悪用し、複数のウェブサイトの訪問者に感染させようとしたという話です。
何が起きたのか
研究者によると、ロシアの対外情報機関に関係するハッカーが、以前に直されたはずの iOS と Android の欠陥を使い、複数のサイトの訪問者を乗っ取ろうとしました。対象には、米国憲法の署名250周年を祝うサイトも含まれていました。攻撃は、iPhone や Android の利用者がサイトを開いたときに始まります。サイトの通信に不正な JavaScript(ウェブページを動かす小さなプログラム)が差し込まれ、端末の情報が調べられました。その後、端末の種類に合わせた不正なプログラムが送られ、ブラウザの Cookie(ログイン情報などを保存する小さなデータ)を盗もうとしました。場合によっては、Wi-Fi のパスワードや端末の全データも盗まれそうになりました。
主な数字と事実
- 攻撃に使われたサイトは、数百にのぼる可能性があるとされています。
- 研究者は、ロシア対外情報機関の関与を「中程度から高い確度」で見ていると述べました。
- 偽サイト america250[.]holiday は、本物の america250.org へ通信を中継する「リバースプロキシ」として使われました。
- 別のサイト theowo[.]club は、英国の高級ホテル Raffles of London OWO を装っていました。このホテルは、国防省や首相官邸の近くにあります。
- 公開情報によると、ウクライナのゼレンスキー大統領が10月14日にこのホテルに滞在したとされています。
なぜ狙いは偽サイトなのか
偽サイトは、本物のサイトの内容をそのまま見せながら、裏で悪意あるコードを加える仕組みです。利用者は本物と気づきにくくなります。America250 は米国の建国250周年を祝う非党派の団体で、議員や企業の経営者なども関わっています。セキュリティ会社 Sekoia は、このサイトが招待状を装ったフィッシング(だまし取り)メールに使われるかもしれないと分析しています。
なぜ大切なのか
修正済みの欠陥が今も悪用されているため、スマホを最新の状態に保つことの大切さがわかります。また、有名なイベントや政治の話題が、だましの口実に使われる危険も示しています。サイトを開くだけで被害に遭う可能性があるため、利用者もOSの更新を急ぐことが重要です。
今後注目すべき点
- Apple と Google が、今回の欠陥に対して追加の修正を出すかどうか。
- 攻撃の背後にいる組織が、別のサイトや国の人々を狙うかどうか。
- 関係するサイトが閉鎖され、被害の全体像が明らかになるかどうか。
用語解説
- JavaScript
- ウェブページを動かすために使われる、プログラムの言語です。
- リバースプロキシ
- 利用者の通信を別のサーバーに中継する仕組みで、ここでは本物のサイトを装うために使われました。
- Sekoia
- サイバーセキュリティを専門とする会社で、攻撃の分析を行いました。
- Raffles of London OWO
- ロンドンにある高級ホテルです。