UK — The Register
PHP2Shell の攻撃コードが、リモートコード実行を防ぐ保護機能を回避
セキュリティ2分で読めます
PHP2Shell という PHP の危険なぜい弱性について、セキュリティ会社 VulnCheck が、守りの仕組み ASLR を回避して攻撃できる方法を作ったと発表しました。ASLR は、攻撃を防ぐために使われる代表的な仕組みです。
何が起きたのか
セキュリティ会社 VulnCheck の研究者が、PHP2Shell を使って遠隔からサーバーを乗っ取れる攻撃コード(エクスプロイト)を作りました。この攻撃は、ASLR が有効な 64 ビット x86 サーバーでも動きます。PHP の推奨設定である本番用の設定でも動くと説明されています。研究者は、これまで ASLR が攻撃の大きな壁になっていたと話しています。
主な数字と事実
- 対象の脆弱性は CVE-2026-109618 で、重大度は「重大」です。
- PHP2Shell は CVE-2026-109618 と CVE-2026-109619 の 2 つの脆弱性の組み合わせです。
- 攻撃が確認されたバージョンは PHP 8.4.26 です。
- PHP Foundation は 2026 年 10 月 21 日(水)に両方の問題を公表し、修正版を出しました。
- GitHub には「数百」の PHP2Shell の試作コードがありますが、実際に動くものはごくわずかだと言われています。
前提となる知識
ASLR は、プログラムがメモリ上で使うデータの場所を、動くたびにランダムに並べ替える仕組みです。攻撃者は場所を推測できないと、悪意あるコードを正しい場所に送り込めません。今回の攻撃は、メモリ情報が漏れる弱点を組み合わせて、この推測の壁を越えています。
なぜ重要なのか
ASLR があるから安全だと考えるのは危険です。研究者は、攻撃の難しさと、守られているかどうかは別の話だと警告しています。多くの組織は、設定を変えたり既存の防御に頼ったりするより、まず PHP を修正版にアップデートすることが大切です。政府のウェブサイトが停止するなど、影響も広がっています。
今後注目すべき点
- 攻撃コードが公開されたり、実際の攻撃に使われたりするかどうか。
- ARM64 のシステムで同じ攻撃が動くようになるかどうか。
- PHP の修正版が多くの組織に行き渡るスピード。
用語解説
- PHP
- ウェブサイトやサーバーの動作によく使われるプログラミング言語です。
- ASLR
- メモリ上のデータの場所をランダムに並べ替えて、攻撃を防ぐ仕組みです。
- VulnCheck
- ぜい弱性の情報を集めて、攻撃の研究を行うセキュリティ会社です。
- CVE-2026-109618
- PHP2Shell の一部になっている重大なぜい弱性の番号です。
- PHP Foundation
- PHP の開発を支える団体です。ぜい弱性を公表し、修正版を出しました。