UK — The Register
LibreOffice の「AI不使用」方針とLLM支援コードの矛盾
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LibreOffice を作る団体 The Document Foundation(TDF)は「AI を使わない」と発表しています。しかし、一部の貢献者が AI のコーディング支援ツールを使ったことが、コードの記録からわかり、議論になっています。
何が起きたのか
LibreOffice の中心開発者は AI のコーディング支援ツールを使わないと、TDF は説明しています。ところが、今年の変更記録(コミット)3 件に、AI ツールを使ったと書かれていました。TDF は、一般の貢献者には AI の使用を申告することを求め、使うことを強くは勧めない、というルールを持っています。
数字で見るポイント
- AI 使用を認めるコミットは今年 3 件。うち 2 件は 4 月の修正で、Claude が原因の特定を助けたと書かれています。
- 9 月の修正は、GitHub Copilot を使って一部のコードを作ったと書かれています。
- TDF は 10 月 21 日に、8 週間で 940 万ダウンロードを発表しました。ただし、増えた理由ははっきりしないとしています。
背景を知ろう
LibreOffice は、オフィスソフトの無料ソフトです。2010 年に、Oracle が管理していた OpenOffice.org から分かれて生まれました。一方、同じ元のコードを使う Collabora CODE は、AI 機能を目玉にしています。LibreOffice が「AI なし」を売りにしたことは、この競争相手への反論とも受け取られています。
なぜ大事なのか
TDF は「中心開発者は LLM を使わない」と説明していますが、ユーザーには「AI なし」という強い言葉で伝わっていました。そのため、ルールと発表のずれに不満を持つ人が出ています。TDF の広報担当は、2026 年 8 月公開の LibreOffice 26.8 についての発表から変わっていない、と話しています。AI をどこまで使ってよいかは、多くのオープンソース団体にとって難しい問題です。
今後注目したいこと
- TDF が AI 方針の文書を見直すかどうか。
- 今後の貢献で、AI 使用の申告がどれくらい出てくるか。
- 「AI なし」という発表の言い方を、TDF が変えるかどうか。
用語解説
- LibreOffice
- 無料で使えるオフィスソフト。文書や表、スライドを作れます。
- The Document Foundation(TDF)
- LibreOffice を管理し、守り育てる非営利団体。
- LLM
- 大量の文章から学んだ、文章やコードを作る大規模な AI モデルのこと。
- コミット
- ソフトの変更を記録した一回分の更新のこと。
- Collabora CODE
- LibreOffice のコードを使った、ウェブ上で動くオフィスソフト。
- GitHub Copilot
- コードを自動で書き足してくれる、GitHub の AI 支援ツール。